専業主婦=楽ではない?普段は何をしているの?

寿退社をして専業主婦を謳歌する、なんていう時代は今や昔。日本の経済事情、女性の社会進出に伴い、専業主婦と兼業主婦の割合が逆転した昨今、いったい専業主婦は何をしているのでしょうか。
社会的な身分としては低く見られてしまう専業主婦ですが、三食昼寝付きとは本当なのか、専業主婦は楽なのか、本当のところを探ってみましょう。

夫の収入が多いので専業主婦に

とても理想的に思われる人も多いかもしれませんが、夫の収入が多く、自分が働かなくても、差し当たり不便のない場合、専業主婦を選ぶことはごく自然なことではないでしょうか。自分も職業に就くことにこだわりがなかったり、自由な時間を楽しみたいといった場合、何もわざわざ働きに出なくても、生活が困らないのであれば、専業主婦を本業として家計を管理していくことも一つの選択です。

子供がいなければ、夫が仕事から帰ってくる間、完全に自由な時間を手にすることができます。家事も、食洗機にロボットクリーナーなど、いくらでも効率を追求することができますし、洗濯物は2人分だけ、買い物もネットスーパーに頼ったり、家事に掛ける時間も少なくてすむでしょう。

しかし、現実的には、こういった人はかなりの少数派になるのではないでしょうか。

子供が小さくて働きに出られない

せめて子供が幼稚園に入るまでは、幼い子供の世話をしたいと願うママは多いのではないでしょうか。

しかし、小さい子供との毎日は夢のように甘くはありません。せっかく作った離乳食をひっくり返される、スーパーに行けば脱走する、お菓子売り場の前で大の字になって号泣する、せっかく児童館へ連れて行ったのにママの元から離れない、などなど、小さい子供といることは一瞬も気が休まらないことの連続で、精神的に疲弊してしまいます。

その上、夫の世話もしなければなりませんから、決して楽ではありません。毎日の予定も、子供の機嫌次第になったり、急に熱を出したりすることも珍しくなく、そうなると子供中心の生活にならざるを得ません。自分のことは常に後回し、貯金はなかなかたまらないのに、家事ばかり溜まります。

専業主婦は何をしているのか

専業主婦の仕事は無限にありますが、対価を貰うことはありません。

朝は、夫や子供の朝食、お弁当作りに始まり、彼らを見送った後、自分はそれらの残り物をさっさと食べ、食器の片づけが始まります。前日の食洗機の中身を取り出し、さっと洗った食器をまた入れる。そして掃除機を掛けて、部屋の片付け。どうしてこんなところから出てくるのかと思う、夫や子供の靴下を片付け、洗濯機をスイッチオン。

ベランダガーデンのお水やりに、枯れた葉っぱの始末をして、掃き掃除をしたら、山のような洗濯物を畳んで、アイロン掛け。
気づけば、もうお昼だけれど、自分1人なら納豆ご飯で済ましてしまおう。あ、洗濯が終わったから干さなくちゃ、夕飯の買い物にも行かなくちゃ、とやることは山積みです。

三食昼寝付きの真相

専業主婦といえば、三食昼寝付きでいいよねというのが、嫌味の常套句でもありました。しかし、それは真実なのでしょうか?

この三食は、上げ膳据え膳ではありません。誰が買い物に行って、誰が料理をしているのか。それは専業主婦である彼女自身です。会社勤めの頃のように、毎日コンビニで好きなものを買ったり、カフェでお洒落なランチを食べたり、そういうことは特別なことなのです。日常は納豆ご飯に、子供のお弁当の残り物、昨日の夕飯の残り物を消費するのです。

また、昼寝はどうなのか?専業主婦は、外部との関わりが少なく、常に己との対話の中にあります。家事をするというのは、話し相手もなく、1人黙々と仕事をすることなのです。また誰からの評価も査定もありません。昼寝くらい、時間があればしたって構わないでしょう。

専業主婦は自己との戦い

夫や子供から、今日も家が綺麗だね、毎日ご飯を作ってくれてありがとう、と日常的に言ってもらえる家庭はどれくらいあるでしょうか。夫が外で働くなら、専業主婦は内で働くことが仕事です。しかし、対価はありません。

自己裁量ですので、毎日の仕事量、仕事の質、どれも自分に委ねられており、数字が出るわけではないので他人との比較もできません。言うならば、手も抜きたい放題できることもあります。

しかし、専業主婦の仕事は多岐に渡りますし、子供がいれば、子供関連の仕事も当然のように増えていきます。また専業主婦なんだから、あなたがやって当然、母であるあなたがやって当然という観念もどうしても残ります。対価は何も出ないのに、仕事ばかり増え、家族のことばかり考えて、実質自分の自由な時間というのはとても少ないのです。

理想郷なんてないのだから

兼業主婦は明らかに楽ではないでしょう。社会において仕事もしつつ、家事や育児もこなすことは、どれだけ大変なことか想像に難くありません。

しかし、専業主婦もそれは同様なのです。対価のない中で、自己を律しながら毎日を家族のために多くの時間を費やして過ごし、宇宙語を話す子供の相手をし、自分の自由に使えるお金も少ない。そして残念ながら、社会的な評価は低い。どちらが優れているという比較はナンセンスです。どちらも大変なんです。どこにも理想郷なんてないんです。

兼業主婦には兼業主婦の、専業主婦には専業主婦の悩みというのは必ずあります。経済的なこと、自由時間、拘束時間、どの観点から見るかによっても、一長一短でしょう。大切なことは、お互いを尊重しあうこと。お互いの立場に思いを馳せてみることではないでしょうか。そしてお互い、それぞれの立場で輝き合いたいものですね。

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