失敗しない羽毛布団の洗濯方法とは?適切な頻度や注意点を解説

失敗しない羽毛布団の洗濯方法とは?適切な頻度や注意点を解説

寒い冬の夜にお世話になる羽毛布団。長期間洗わずに使い続けていると、においや汚れがつきますので、定期的に洗濯をする必要がありますが、果たして羽毛布団は自宅で洗濯できるものなのでしょうか。
そこで今回は、羽毛布団を自分で洗濯する場合に注意したいことを解説します。

自分で羽毛布団を洗うには?

羽毛布団についた汗や汚れは、においの原因となるだけでなく、ダニの大好物にもなります。羽毛布団にダニが発生すると、アレルギーの原因となるリスクもありますので、湿気対策としてこまめに干すだけでなく、定期的に洗濯をしたほうが安全です。
そこで、自分で羽毛布団を洗濯する方法や、適切な洗濯の頻度についてご紹介します。

自分で羽毛布団を洗濯する方法

自分で羽毛布団を洗濯するには、2つの方法があります。ひとつは、自宅で洗う方法です。冬用の羽毛布団はかさばるため、自宅の家庭用洗濯機に入らない場合は、浴槽で洗う方法もあります。
もうひとつは、コインランドリーで洗濯する方法です。コインランドリーまで持っていくには、車などで運ぶ必要があるため少しだけ手間ですが、コインランドリーは大型の洗濯機や乾燥機などが充実しているので便利です。

羽毛布団を洗濯する適切な頻度

羽毛布団の洗濯頻度としては、1年に1回が最適です。冬用の羽毛布団は、シーズンが終わった春先に洗濯するのをおすすめします。汚れやにおいは、時間が経てば経つほど落としにくくなるため、早めに洗濯したほうが安心です。自宅で洗濯する場合、干して乾燥させる時間のことも考えると、梅雨明けの初夏頃がおすすめです。

自宅で羽毛布団を洗濯する前に確認すべきこと

洗濯を始める前に、必ずご自宅の羽毛布団が洗濯可能かどうかを確認してください。古い物ですと洗濯不可能な場合があるためです。続いては、洗濯前のチェック項目をご紹介します。

キルト加工がされているか

羽毛布団は、「タタキキルト」「立体キルト」「2層キルト」など、キルト加工をされている物がほとんどです。キルト加工とは、羽毛布団の表生地と裏生地を縫い合わせてマス目を作り、中の羽毛が片寄らないようにする技術で、ダウンジャケットなどにも同様の加工がされています。

タタキキルトは直キルトなどともいい、羽毛布団の表生地と裏生地を直接縫いつけたもので、手頃な値段で手に入ります。立体キルトは表生地と裏生地のあいだにマチ布が使われているもので、最もポピュラーです。2層キルトは2つのキルトの縫い目を互い違いにして合わせたもので、高性能なため、お値段も高めです。このようなキルト加工がされていないタイプの羽毛布団は、洗濯することができません。
キルト加工がされていない羽毛布団を洗濯すると、中の羽毛が布団の中で移動して固まって片寄りができてしまうため、羽毛の温かさを発揮できなくなってしまうのです。

洗濯表示が水洗い可能となっているか

羽毛布団には衣類と同様に、品質や洗濯に関する表示が記載されたタグがついていますので、タグを確認しましょう。水洗い不可の羽毛布団を洗濯してしまうと、中の羽毛が固まってしまったり、布団の生地から羽毛が抜けてしまったりするおそれがあるからです。水の入った桶のようなマークに×がついていたら、自宅やコインランドリーなどで洗うのは控え、布団クリーニングの業者などに相談してください。

次に確認しておきたいのは、洗濯機の使用が可能か、手洗いが可能かについてです。水の入った桶に「40」や「30」などの洗濯する水の上限温度を示す数字が書かれていたら、洗濯機を使用できます。桶の下に入っている線は、洗濯作用の強弱を表しています。線がない場合は通常の洗濯で問題ありませんが、線が入っている場合は、洗濯機の水流を弱く調整する必要があるのです。
また、水の入った桶に手の絵柄が描かれていたら、手洗いのみ可能という意味ですので、洗濯機ではなく浴槽などで洗ってください。

ちなみに、洗濯表示のタグは2016年12月に日本規格の表示から、国際規格の表示に変わりました。
2016年12月以前に作られた羽毛布団の洗濯表示タグで、洗濯機のような絵柄が記載されていれば、洗濯が可能です。また、水の入った桶に「手洗イ30」などの文字が記載されている場合は、30℃よりも低い温度の水で手洗いによる洗濯ができます。

羽毛布団を自宅で洗濯する場合の注意点

羽毛布団の水洗いが可能であることがわかったら、さっそく洗ってみましょう。続いては、羽毛布団を自宅で洗濯する際に気をつけたいことを、10点ご紹介します。

1 洗濯機に大物洗いの機能があるかを確認

自宅の洗濯機で洗う場合、まずは洗濯機自体が羽毛布団を洗濯できるのか、取扱説明書などを読んで確認します。洗濯機のメーカーにもよりますが、「大物洗いコース」や「布団洗いコース」「毛布洗いコース」などの機能があれば問題ありません。水を含んだ羽毛布団はかなり重くなり、大物に特化したコースがない洗濯機ですと、モーターなどのパワーが足りずに壊れてしまう可能性があります。必ず説明書などを読んで、羽毛布団が洗える洗濯機かどうかを確認してください。

2 洗濯機の容量や布団のサイズなどを確認

自分の羽毛布団が洗えるか、洗濯機の容量を確認します。シングルの羽毛布団であれば、最低8L程度の容量が必要で、12L以上あれば、なお良いでしょう。布団のサイズによって、必要な洗濯機の容量は変わるので注意してください。

3 洗剤の種類や使用順に注意する

羽毛布団を洗濯する際の洗剤は、必ず溶けやすい液体タイプの中性洗剤を使ってください。粉洗剤ですと、羽毛に洗浄成分が残留してしまうおそれがあるからです。また、中性洗剤の中でも、おしゃれ着洗い用ですと、生地を傷めずに洗濯ができます。
なお、洗濯をする際は、貯めた水やぬるま湯に洗剤を溶かしてから始めてください。後から洗剤を入れると、洗濯する箇所にムラができやすいからです。羽毛布団のにおいが気になる場合は、洗剤といっしょに消臭効果がある重曹を入れるといいでしょう。

4 柔軟剤は使わない

普段の洗濯には柔軟剤を使う方が多いかもしれませんが、羽毛布団の洗濯に柔軟剤は適していません。柔軟剤を入れると、羽毛同士がくっついて固まってしまいやすいからです。
羽毛は固まってしまうと保温力が落ちてしまいますので、柔軟剤の使用は控えましょう。

5 寝具用の洗濯ネットを使い、水をしっかり浸透させる

羽毛布団を洗濯機に入れる際は、そのまま入れず、寝具用の洗濯ネットに羽毛布団を折りたたんでから入れましょう。洗濯機に入れた後も、羽毛布団に水が十分浸透しているかを必ず確認してから洗濯を開始してください。特に縦型洗濯機は、水が浸み込んでいないと羽毛布団が浮き上がってしまい、洗浄する箇所にムラが出てしまいます。

6 家庭用洗濯機の乾燥機は日陰干しの仕上げに使う

家庭用洗濯機の乾燥機能を羽毛布団に使うのは、あまりおすすめできません。家庭用の小さな洗濯機ですと乾燥にムラが出やすく、熱が生地にダメージを与えて、布団の寿命を縮めてしまう可能性があるからです。
また、生地への悪影響を避けるため、直射日光にさらすのも控えてください。日陰干しをした後、ふんわりさせるために、30分程乾燥機を使うくらいであれば問題ありません。

7 羽毛布団を干せるスペースも確認

羽毛布団は大きいため、干すスペースを確保できるかも重要です。羽毛布団を干すときは、竿を2本用意して、またぐようにして干すのがベストです。表面だけなく、裏面も風通しを良くすると、乾きやすくなります。しかし、乾きやすいからといって、直射日光に長時間あてることは厳禁です。生地が傷んで劣化し、羽毛布団の寿命が縮まってしまいますので、直射日光には注意しましょう。

8 洗濯する日の天候に注意する

洗った羽毛布団を完全に乾かすには、夏の乾燥した時期でも1~2日はかかります。自宅で洗濯する場合は、できるだけ晴天の日を選んで洗濯してください。中までしっかり乾かさないと、羽毛を傷めるだけでなく、最悪の場合はカビの発生にもつながりますので注意しましょう。

9 羽毛布団の干し方に注意する

羽毛布団を干すときは、表面と裏面を交互にして均等に乾かします。キルトの中で片寄ってしまった羽毛がある場合は、ほぐして形を整えましょう。しかし、あまり乾いていない状態で生地を強く動かすと、縫い目などに負担がかかって縫い糸が切れてしまい、キルトを破損してしまう可能性もあります。羽毛をほぐす際には優しく取り扱ってください。

10 手洗いの場合は優しく洗う

手洗いのみ可能な羽毛布団を自宅で洗濯する場合は、浴槽で洗いましょう。浴槽の半分くらいまで、水かぬるま湯を入れ、洗剤を入れてよく溶かしたら、羽毛布団を入れます。水に十分浸かったら、軽く押し洗いをしていき、汚れた水を入れ替えて、すすぎ洗いを続けます。強い力で押すと生地やキルトを傷めてしまいますので、足踏みで洗う際は勢いをつけず、優しく取り扱ってください。
すすぎ洗いが終わったら、羽毛布団を浴槽に掛け、1時間程放置してから水を抜きます。しっかり水を抜き、持ち運べる重量になったら、直射日光を避けて日陰干しをしてください。

羽毛布団をコインランドリーで洗うメリット

自宅で羽毛布団を洗えない場合は、コインランドリーを利用する方法もあります。
コインランドリーは大きな羽毛布団を洗うのに便利ですし、手間や時間がかからないというメリットがあります。それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

大型洗濯機や乾燥機などの種類が豊富

コインランドリーには大型の洗濯機や乾燥機があり、短時間で洗濯を完了できることがメリットです。コインランドリーによっては高温乾燥機もあり、短時間で乾かすことが可能です。ただし、羽毛布団を高温で長時間乾燥させると、生地や羽毛にダメージを与えてしまう可能性がありますので、10分おきに表裏をひっくり返したり、たたみ方を変えたりするなど、なるべく短時間で乾くように注意する必要があります。
洗濯表示のタグを確認し、乾燥機の使用ができない場合は脱水のみにとどめておき、乾燥機の使用ができる場合は低温による乾燥をおすすめします。

自宅と比べて洗濯の手間や時間がかからない

自宅で羽毛布団を洗う場合、洗濯だけでなく、干して乾かすところまでを含めると、1~2日はかかってしまいます。その点、コインランドリーであれば、洗濯には30分、乾燥には80分くらいしかかかりません。
コインランドリーまでの往復時間や、乾燥後の粗熱をとる時間も必要ですが、自宅で洗う場合と比べれば、大幅に時間を短縮することができます。

面倒な羽毛布団の洗濯は便利な宅配クリーニングに依頼しよう

自分で羽毛布団を洗濯するのは、いくつもの注意事項を守らなくてはいけませんし、洗濯に失敗してしまうと、高価な羽毛布団が駄目になってしまうかもしれません。
そこでおすすめなのが、クリーニング店や宅配クリーニングに依頼する方法。費用はかかりますが、プロの手で洗濯してもらえるため、安心です。特に宅配クリーニングは、自宅まで取りに来てくれるため、持ち運びの手間も省けます。

カジタクでは、宅配クリーニングのサービスの中で、羽毛布団のクリーニングや打ち直し、リフォームにも対応。さらに、シーズンオフの羽毛布団を預かるサービスも実施しています。羽毛布団をクリーニングする際には、ぜひカジタクの利用をご検討ください。

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