洋服を痛めないための陰干し上手に洗濯物を干そう

洗濯表示ではよく陰干しのマークを目にしますが、日向干しは殺菌効果もあるのになぜダメなのか理由がわからない人もいるでしょう。また、陰干しと室内干しの違いも分かりにくいですよね。日陰に干すと臭いが付きそうな気もしますし、そもそも日陰がない場合はどうすればよいのでしょう。そこで、ここでは陰干しについて詳しくご紹介します。

陰干しをする理由

洗濯物を干すときは日光の下に干すのが一般的ですが、洗濯表示を見ると陰干しが推奨されているものも多くあります。陰干しをする一番の理由は、紫外線により生地が傷んだり、変色したりするのを防ぐためです。

日当たりの良い場所に干すと早く乾くうえ、紫外線で殺菌もできるのがメリットですが、洋服にダメージを与えてしまいます。陰干しは、紫外線を避けて生地を保護しながら乾かせるため、洋服を長持ちさせたり、色あせを抑えたりするメリットがあります。

また、洗濯機で落としきれなかった汚れは、紫外線に当たると変色してしまうこともありますが、陰干しなら変色の心配もありません。そのため、新品の時の風合いを長持ちさせることができるのです。

陰干しが必要な素材

陰干しが必要なのは、主にデリケートな素材です。具体的な素材でいえば、綿や麻、ウール、シルクなどがあげられるでしょう。

綿やウール、麻は日光の下では生地が傷んでしまい、シルクは紫外線に当たると黄色く変色してしまいます。ナイロンも、紫外線に当たると黄色くなったり、強度が弱くなってしまいます。また、色柄物は色や柄が薄くなる恐れがあるでしょう。

陰干しが必要かどうか明確に見分ける方法は、洗濯表示を確認するのが一番です。四角の中に縦線があり、左上の角に斜線があれば日陰の吊るし干しのマーク、四角の中に横線があり、左上の角に斜線があれば日陰の平干しのマークとなります。旧表示の場合は、洋服のイラストの右下に斜線が入っているのが陰干しのマークです。

陰干しと室内干しの違い

陰干しと部屋干しは、日の当たらない場所に干すのだから同じようなものだと思っている人もいるようですが、似ているようでいて少し定義が異なります。

まず、陰干しにおいては直射日光が当たらず風通しの良い場所に干すのが定義です。陰干しというと室内というイメージがありますが、直射日光が当たらず風通しが良ければ屋外でも構いません。

一方、部屋干しは単に部屋の中に干すというものです。直射日光が当たる場所でも、風通しの悪い場所でも、室内に干すなら室内干しと呼びます。

陰干しと部屋干しを混同して、洗濯表示が陰干しの衣類を適当に部屋干ししていた人は、次回からは直射日光が当たらず風通しの良い場所を探し干すようにしましょう。

陰干しのやり方

陰干しのやり方は、特に難しいことはありません。直射日光が当たらず風通しの良い場所を確保したら、ハンガーで吊り下げたり、ピンチハンガーではさんだり、ネットの上に広げたりして干せばいいだけです。そして、洗濯物は裏返しにして干すと、生地をよりいっそう保護することができます。

室内で陰干しする場合は、風通しの良い場所を見つけるのが難しいかもしれませんが、扇風機やサーキュレーター、エアコンなどを活用すると人工的に条件に適った場所が作れるでしょう。

また、昼間に干すことにこだわらなければ、日が沈んでから屋外のベランダに干すという方法もあります。ただし、朝までそのままにしておくと直射日光を浴びてしまうため、寝る前に取り入れるのが無難でしょう。

陰干しで臭いはつかないのか?

陰干しは風通しの良い場所に干すとはいえ、直射日光で殺菌できないため変な臭いがつかないか気になりますよね。日が当たらないため日向に干すよりも乾くまでに時間がかかり、雑菌も繁殖しやすくなっています。

臭いをつけないためには、できるだけ早く乾く環境を選び、しっかり乾かしてから取り入れることが大切です。生乾きのまま取り入れると、残った湿気から雑菌が繁殖したり、嫌な臭いを発生させてしまいます。

陰干しでしっかりと乾かすなら、春や秋などは4時間から5時間、冬は6時間から7時間、夏の快晴日なら2時間から3時間が目安となります。たとえ日陰であっても、長時間干しっぱなしにしていると生地を傷める可能性が高いので、乾いたらすぐに取り入れるようにしましょう。

日陰がない場合はどうするのか?

陰干しをする時に日陰がない場合はどうすればよいのかというと、自分で作り出すのがベストでしょう。ベランダで干す場合は、ハンガーに洗濯物を吊るした後、その上からバスタオルなどをかけて日陰を作ります。物干し竿を利用してテントを作る要領です。風通しが悪いと乾きにくくなるため、タオルの代わりに日よけの不織布を使うのもよいでしょう。

また、お風呂に窓がないならお風呂に干して乾かすのも立派な陰干しです。換気扇を回して風通しを良くし、浴室乾燥機や扇風機などを使うとより早く乾かすことができます。平干しなら、バスケットの中に衣類を置き、その上からバスタオルや不織布をかけておくだけでOKです。

量販店や通販では、直射日光を遮る効果のある洗濯物保護カバーや、浴室に簡単に物干しが作れるつっぱり棒のように便利な陰干しグッズがたくさん販売されているので、利用してみるのもおすすめです。

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