エアコンクリーニングのやり方「自分」と「プロ」で徹底比較!「流れ」「所要時間」「金額」や「具体的なやり方」等を解説

本記事では、エアコンクリーニングについて自分でやるべきか、プロに頼むべきか、漠然と考えている人に向けて、エアコンクリーニングのやり方を「自分で」やる場合と「プロが」やる場合を比較して解説しています。

エアコンクリーニングを「自分でやるか?プロに任せるか?」の結論としては、

  • フィルター掃除、外部掃除は1ヵ月に1~2回自分でやる
  • 内部洗浄は定期的にプロに任せる

のがおすすめです。

以下、「自分でやる」と「プロに任せる」を比較しながら解説します。

1.エアコンクリーニングの流れ 比較一覧

※下記の部位は一般的にセットになっていることが多いです。
エアコンカバー、フィルター、吹き出し口、フィン(熱交換器)、ファン、ドレンホース

エアコンカバー
自分 プロ
所要時間 10分 セットで60~90分
内容 ホコリを落とし、拭く 分解し、水洗いする
かかる
お金
0円 基本セット8,000~15,000円
(お掃除機能付きは18,000~25,000円)
フィルター
自分 プロ
所要時間 20~40分 セットで60~90分
内容 汚れがひどい場合は水洗いする 専用ブラシで頑固な汚れもすっきり
かかる
お金
洗剤代 基本セット8,000~15,000円
(お掃除機能付きは18,000~25,000円)
吹き出し口
自分 プロ
所要時間 15分 セットで60~90分
内容 手の届く範囲を拭く カバーを外してから洗浄する
かかる
お金
0円 基本セット8,000~15,000円
(お掃除機能付きは18,000~25,000円)
フィン(熱交換器)
自分 プロ
所要時間 30分~ セットで60~90分
内容 スプレー1缶を使い切る 高圧洗浄機で洗浄&すすぎ
かかる
お金
スプレー代 基本セット8,000~15,000円
(お掃除機能付きは18,000~25,000円)
ファン
自分 プロ
所要時間 30分~ セットで60~90分
内容 ノズル付きスプレーのほうが楽にできる 高圧洗浄機で洗浄&すすぎ
かかる
お金
洗剤、スプレー代 基本セット8,000~15,000円
(お掃除機能付きは18,000~25,000円)
ドレンホース
自分 プロ
所要時間 10~15分 セットで60~90分
内容 専用ポンプで詰まりを解消する クリーナーの使用は自分と同じ
かかる
お金
専用ポンプ 1,000円~2,000円前後 基本セット8,000~15,000円
(お掃除機能付きは18,000~25,000円)
室外機
自分 プロ
所要時間 10分 60~90分
内容 室外機とその周りを綺麗にする 分解し、洗浄する
かかる
お金
0円 3,000~5,000円
ドレンパン
自分 プロ
所要時間 自分ではできない 60分~150分
内容 分解は危険 分解し、洗浄する
かかる
お金
5,000~8,000円

2.エアコンのカビや汚れの掃除が必要な理由

エアコンのカビや汚れをそのままにしておくと考えられることは以下3つです。

<カビ 放置したら&掃除をするメリット>
  • 健康被害に遭うかも
    健康的に過ごせる!
  • エアコンからの風が臭くなる
    臭いを気にせず生活できる!
  • エアコンの運転効率が落ちる
    エアコンがフルパワーで動くため、電気代が抑えられる!

カビの生えやすいところは以下の部位です。

<エアコンの内部説明図>
エアコンの内部説明図

上記の箇所は特にカビに注意して掃除するようにするとよいでしょう。

3.【自分・プロを比較】エアコンクリーニングのやり方

「自分でやる」と「プロがやる」で比較しながら各場所のエアコンの掃除の仕方を解説していきます。

3-1.本体カバー

本体カバーはその名の通り、エアコンを覆う周り部分のことです。

本体カバーを綺麗にすると・・・

見た目も清々しく、ホコリも舞いにくい!


所要時間 10分
かかるお金 0円

本体カバーは自分で外さず、拭くとよいでしょう。

本体カバー掃除の手順
  1. ダスターなどでゴミやホコリを取り除く
  2. 汚れがひどい場合は中性洗剤を染み込ませた雑巾などを用いて掃除する
  3. 水拭きで洗剤を落としたあと乾いた布で拭く

気を付けたい点

  • 中性洗剤はきちんと水拭きで落とさないと、カビの原因になってしまう
所要時間 セットで60~90分
かかるお金 基本セット8,000~15,000円
(お掃除機能付きは18,000~25,000円)

プロは本体カバーを外して洗います。

本体カバー掃除の手順
  1. 本体カバーを取り外す
  2. 水洗いし、洗剤で汚れを落とす

プロの技はここが違う

  • 水洗いで洗うので、洗いにくい所まできちんと洗える

普段は自分でやり、年に1~2回プロに隅々まで綺麗にしてもらうのがおすすめ!

3-2. フィルター

エアコンの前面パネルを開けたところにあるのがフィルターです。

フィルターを綺麗にすると・・・

空気を取り込む量が増えるので、効きがよくなり電気代が抑えられる!


所要時間 20~40分
かかるお金 洗剤代

フィルター掃除は自分でやりやすい箇所で、最低でも1カ月に1度行うと綺麗が保てます。

フィルター掃除の手順
  1. 前面パネルを開け、フィルターを外す
  2. 表面に掃除機をかけて大きなホコリを吸う
  3. ホコリがついていない側(裏側)からシャワーをあてて、水洗いをする
  4. こびりついたホコリを歯ブラシなどで取り去る
  5. 油汚れなど、落ちない汚れがある場合は中性洗剤で洗う
  6. 十分に乾かしてから、元に戻す

気を付けたい点

  • うまく外さないとホコリが部屋に待ってしまうかも
  • 目詰まりが完全に取れない可能性がある
所要時間 セットで60~90分
かかるお金 基本セット8,000~15,000円
(お掃除機能付きは18,000~25,000円)

フィルター掃除の流れは「自分でやる」とほぼ同じです。

フィルター掃除の手順
  1. 前面パネルを開け、フィルターを外す
  2. 表面に掃除機をかけてホコリを吸う
  3. ホコリがついていない側(裏側)からシャワーをあてて、水洗いをする
  4. 汚れに合わせた専用洗剤を使い、ブラシでピカピカに洗う
  5. 十分に乾かしてから、元に戻す

プロの技はここが違う

  • 業務用掃除機でほこりを吸い出す
  • ホコリを取り除いたあとは洗剤でカビなども除菌できる
  • 細かい網目まで綺麗にピカピカになる

定期的に自分でやり、年に1~2回プロにフィルター以外まで根こそぎ綺麗にしてもらうのがおすすめ!

3-3.吹き出し口

吹き出し口はエアコンの風の出る場所です。

吹き出し口を綺麗にすると・・・

エアコンから出てくる風がクリーンで気持ちの良いものになる!


所要時間 15分
かかるお金 0円

吹き出し口に手をいれて掃除をします。

吹き出し口掃除の手順
  1. 電源を切り、吹き出し口を開ける
  2. 吹き出し口の手の届く範囲のホコリを落とす
  3. 汚れがひどいときは、薄めた中性洗剤を含ませた雑巾やキッチンペーパーを使用して汚れを落とす

気を付けたい点

  • 手が届かないところを無理に掃除しようとすると壊してしまう可能性がある
所要時間 セットで60~90分
かかるお金 基本セット8,000~15,000円

(お掃除機能付きは18,000~25,000円)

プロは本体カバーを外して洗います。

吹き出し口の掃除の手順
  1. 本体カバーを外す
  2. 吹き出し口を洗剤で拭く

プロの技はここが違う

  • エアコンカバーを外すので、普段掃除しにくい場所もしっかり洗う

気づいたときに自分でやり、年に1~2回プロに丸ごと綺麗にしてもらうのがおすすめ!

3-4.フィン(熱交換器)

フィルターを外すと現れるのが、フィンです。
エアコン内部に位置しますが、カビやホコリは確認しやすいでしょう。

フィンを綺麗にすると・・・

エアコンの効きが良くなり、電気代を抑えられる!


所要時間 30分~
かかるお金 スプレー代

フィンは自分で掃除をするのは大変です。
市販のスプレーを使って洗えます。

フィン掃除の手順
  1. エアコンのコンセントを抜く
  2. エアコンのフィルターを取り外し、フィンの部分をむき出しの状態にする。
  3. エアコン周辺を汚れないように養生する
  4. フィンについたホコリを掃除機で吸い取り、落としきれないものはブラシで取る
  5. 市販のエアコン洗浄スプレーを熱交換器に直接噴霧し、時間を置く
  6. 1~2時間自然乾燥させましょう

気を付けたい点

  • 市販のスプレーは1缶使い切るようにする
  • きちんと乾かしてから、カバーを戻さないとカビの原因になってしまう
  • 内部の基盤などを濡らして漏電させないようにする
所要時間 セットで60~90分
かかるお金 基本セット8,000~15,000円

(お掃除機能付きは18,000~25,000円)

プロは高圧洗浄機を使います。

フィン掃除の主な手順
  1. エアコンのコンセントを抜く
  2. エアコンのフィルターなどパーツを取り外し、フィンの部分をむき出しの状態にする。
  3. エアコン周辺を汚れないように養生する
  4. フィンについたホコリや汚れを取り除く
  5. 高圧洗浄機を使い、洗剤を吹きつける
  6. 高圧洗浄機を使い、水で洗剤をすすぐ
  7. 乾燥させる

プロの技はここが違う

  • 養生をきちんとするのでエアコン周りの汚れも心配ない
  • 高圧洗浄機で汚れを落とす&すすぎをするので隅々までピカピカ

エアコンを壊してしまう可能性があるので自分ではやらず、年に1~2回プロにお願いするのがおすすめ!

3-5. ファン

ファンは送風ファンとも言い、回転して風を送る部分です。
エアコン本体の奥にあるため、掃除はプロに任せたほうが賢明です。

ファンを綺麗にすると・・・

綺麗な空気が送り出されるようになるので健康被害がなくなる!効きが良くなるから電気代が抑えられる!


所要時間 30分~
かかるお金 洗剤、スプレー代

スプレーを使わない場合は、外側のカバー等を外して行います。

ファン掃除の手順
  1. エアコンのコンセントを抜く
  2. パーツごとに分解し、取り外す
  3. エアコン周辺を汚れないように養生する
  4. ファンについたホコリを掃除機で吸い取る
  5. アルカリ電解水をファン全体に吹きかけ、10~15分ほど置く
  6. 霧吹きに水を入れたもので洗剤を洗い流し、タオルで水分をふき取りコンセントを入れる
  7. コンセントを入れ、最低でも1時間、送風運転をして内部を乾かし、パーツを元に戻す

気を付けたい点

  • 濡らしてはいけない場所を濡らしてしまうと、エアコンが故障してしまう
  • 養生をしっかりしないと、部屋が汚れる

ノズル付きの専用スプレーを使った場合は、カバーを取り外さずに掃除が可能です。

所要時間 セットで60~90分
かかるお金 基本セット8,000~15,000円

(お掃除機能付きは18,000~25,000円)

プロがやるファン掃除は、エアコン表面のパーツを外して行います。

ファン掃除の手順
  1. エアコンのコンセントを抜く
  2. パーツごとに分解し、取り外す
  3. エアコン周辺を汚れないように養生する
  4. 高圧洗浄機で洗浄液を吹きかけ、汚れを落とす
  5. 高圧洗浄機で水を吹きかけすすぎをします
  6. 養生を取り外し、送風運転をして内部を乾かし、防カビコーディングで仕上げてから、パーツを元に戻します

プロの技はここが違う

  • 養生をきちんとするので周りを汚さない
  • 高圧洗浄機での根こそぎ洗浄&すすぎが可能
  • 防カビコーディングで仕上げるので次のカビを防げる

自分ではやらず、年に1~2回プロにお願いするのがおすすめ!

3-6. ドレンホース

ドレンホースとは、エアコンの冷房機能を使う際に、室内機から出る水を排出する排水管のことです。

ドレンホースを綺麗にすると・・・

室内機からの水漏れ、悪臭を防ぐことができる!


所要時間 10~15分
かかるお金 専用ポンプ 1,000円~2,000円前後

詰まりがあるときは、市販のドレンホース専用ポンプを使用します。

ドレンホース掃除の手順
  1. ドレンホースの出口付近に溜まった汚れを、割り箸や古い歯ブラシなどでかき出す
  2. エアコンの吹き出し口をタオルで覆う
  3. ポンプの口をドレンホースの口にピッタリ入れ込み、ハンドル部分を4~5回引く
  4. ポンプをドレンホースから外し、ポンプの先を地面やバケツなどに向けてからハンドル部分をゆっくり押し込み、ゴミや汚水を排出する

気を付けたい点

  • ドレンホースクリーナーで、引くときに間違えて押してしまうと逆流してしまうので注意
所要時間 セットで60~90分
かかるお金 基本セット8,000~15,000円

(お掃除機能付きは18,000~25,000円)

プロも手順は自分でやるとほぼ同じで、専用クリーナーを用いて詰まりを解消します。

ドレンホース掃除の手順
  1. ドレンホースの出口付近に溜まった汚れをかき出す
  2. エアコンの周りを養生する
  3. クリーナーの口をドレンホースの口にピッタリ入れ込み、ハンドル部分を引く
  4. ポンプをドレンホースから外し、ポンプの先を地面やバケツなどに向けてからハンドル部分をゆっくり押し込み、ゴミや汚水を排出する

プロの技はここが違う

  • エアコンから水が出てきたときのために、養生で防ぐ
  • ドレンホースの傷み具合を確認しながら行う

室外機まわりをこまめに掃除し汚れが溜まらないようにし、ホース内部はプロに任せて年1~2回掃除してもらうのがおすすめ!

3-7.室外機

エアコン本体だけでなく、室外機もきちんと掃除することが大切です。

室外機を綺麗にすると・・・

水漏れが防げる上、冷暖房効率もアップ!


所要時間 10分
かかるお金 0円

室外機を分解するのは難易度が高いので、室外機周りを綺麗にします。

室外機掃除の手順
  1. 室外機の外側の汚れを掃除する
  2. 室外機の「金属板」を掃除する
  3. 室外機の周辺を片付けて、エアコンの効率が下がらないようにしておく

気を付けたい点

  • 室外機の周辺に、熱効率を下げてしまうようなものは置いておかないこと
所要時間 60~90分
かかるお金 3,000~5,000円

プロは室外機の分解掃除も行います。(一般的にオプションです。)

室外機掃除の手順
  1. 室外機を分解し、内部パーツを洗浄する
  2. 本体をブラシと洗剤で洗う
  3. 室外機のフィンを洗う
  4. 全て乾かして完了

プロの技はここが違う

  • 室外機の分解から行うため、各パーツをきちんと洗浄できる

室外機周りの汚れは日頃から取っておき、内部はプロに2~3年に1回掃除してもらうのがおすすめ!

3-8.ドレンパン

ドレンパンはエアコン内部にあり、結露水の受け皿になっています。

ドレンパンを綺麗にすると・・・

水漏れを防ぐことができ、不快な臭いがしない!


ドレンパン掃除は大変難易度が高いため、自分でやることはおすすめしません。

所要時間 60分~150分
かかるお金 5,000~8,000円

プロは分解洗浄を行います。(多くはオプションになります。)

ドレンパン掃除の手順
  1. エアコンの各パーツを外し、ドレンパンも外す
  2. ドレンパンを洗剤、水で洗う
  3. 乾かしてから戻して完了

プロの技はここが違う

  • 分解洗浄するため、細部まで綺麗にできる

自分ではやらず、プロに1~2年に1回掃除してもらうのがおすすめ!

4.スプレーを使用した掃除について

エアコンの洗浄スプレーを使用しての掃除は、以下の理由からおすすめできません。

  • スプレーの成分が残ることによりカビが繁殖しやすくなる
  • すべての汚れを除去できない
  • 故障や事故が起こる可能性がある

それでもエアコンの洗浄スプレーを使用することは自分で掃除をするなら選択肢の一つになるでしょう。

市販のエアコンの洗浄スプレーの種類は大きく以下3つに分かれています。

【エアコン洗浄スプレー 用途とおすすめタイプ】
用途 おすすめタイプ
フィルター用 泡タイプ
フィン(熱交換器)用 ジェットタイプ
ファン用 ノズル付き

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