
本記事では、スプレーを使ったエアコン掃除を行うべきか悩んでいる人に向けて、「スプレーを使用してよいのか?」「使用するとしたらどういったものを選んで、どのように掃除したらよいのか?」について解説しています。
故障やカビ発生のリスクを考えると、スプレーを使った内部掃除はプロにお願いするのがおすすめ!
本記事の内容を簡単にまとめると以下のようになります。
- スプレーの成分が残ることによりカビが繁殖しやすくなる
- すべての汚れを除去できない
- 故障や事故が起こる可能性がある
- フィルター用
- フィン(熱交換器)用
- ファン用
プロはエアコンを分解し、高圧洗浄機で汚れを根こそぎ落とすので隅々まで綺麗になる!
以下の記事では、エアコンクリーニングのやり方全般について、総合的にまとめています。
目次
1. エアコン掃除の「スプレー使用」がおすすめできない理由
結論として、スプレーを使ってエアコンの内部掃除をすることはおすすめしません。
ただし、フィルターは取り外せるので問題ないでしょう。フィルターに限っては中性洗剤でも代用は可能です。
スプレーを使ったエアコンの内部掃除がおすすめできない理由は以下3つです。
1.スプレーの成分が残ることによりカビが繁殖しやすくなる |
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洗い流さないタイプのスプレーだと、洗浄成分がどうしても内部に残ってしまいます。 それが新たな栄養となって、カビが繁殖する原因ともなります。 |
2.すべての汚れを除去できない |
スプレー式のエアコンクリーナーでは、フィン奥やファンの細かな隙間までは洗浄液が行き届きません。
また、洗浄液で浮かせた汚れやカビをエアコン内部から完全に洗い流せないため、どうしてもエアコン内部に汚れが留まってしまいます。
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3.事故が起こる可能性がある |
養生をきちんとせずに回路を濡らしてしまったり、誤ったエアコンクリーナーの使い方をしたりするとショートを起こし、最悪の場合は火災につながる恐れもあります。 |
2.エアコンの3つの部位に合わせた洗浄スプレーと使い方
エアコンの洗浄スプレーには、それぞれの部位に合わせた洗浄スプレーがあります。
以下の表にまとめました。
フィルター用 | |
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部位の 説明 |
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おすすめ タイプ |
おすすめは泡タイプ →汚れが落ちやすいのでこすらなくてすむ (中性洗剤で洗うことも可能) |
フィルター イメージ図 |
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フィン用 | |
部位の 説明 |
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おすすめ タイプ |
おすすめはジェットタイプ →飛び散る心配が少なく、空気の勢いで汚れが落ちやすくなる |
フィン イメージ図 |
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ファン用 | |
部位の 説明 |
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おすすめ タイプ |
おすすめはノズル付き →ファンまで届きやすく液剤がいきわたりやすい |
ファン イメージ図 |
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以下で詳細を説明します。
フィルター用スプレー
フィルター用のスプレーは以下のように使用します。

- ①エアコンからフィルターを外し、浴室や庭などでスプレーをまんべんなく噴霧する
- ②泡がなくなったら、水で洗い流す
- ③完全に乾かしてから元に戻す
ポイント:汚れがひどいときに使う
フィルターはスプレーを使わなくても掃除が可能です。
スプレーを使わないフィルター掃除については、こちらで詳しく解説しています。
フィン用スプレー
フィン用のスプレーは以下のように使用します。

- ①エアコンのフィルターを外す
- ②フィンに付いたホコリを掃除機などで取る
- ③5~10センチ位離してスプレーを噴霧し、フィンの溝に沿って液体を奥まで行き届かせる
- ④10分程度放置して汚れた洗浄液がドレンホースから排出されることを確認する
- ⑤1時間ほど送風運転をし、完全に乾いたらフィルターを元に戻す
ポイント:スプレーは1本を使い切る
スプレー1本で1回分の汚れが落とせます。
余らせることなく使い切りましょう。
ファン用スプレー
ファン用のスプレーは以下のように使用します。

- ①エアコン周辺、エアコンの周りを養生して汚れないようにする
- ②吹き出し口からファンに向かって、ファンを回転させながらまんべんなくスプレーを噴霧する
- ③霧吹きで水を吹きかけ、洗浄液を洗い流す(すすぎ剤がある場合はすすぎ剤)
- ④1時間ほど送風運転をし、完全に乾いたらフィルターを元に戻す
ポイント:送風運転をする際、吹き出し口にタオルなどを当てて洗浄液を噴出さないようにする
洗浄後の水分が残っている可能性があるため、運転開始時は十分気を付けます。
洗浄液が残ってしまう可能性もあり、スプレーを使ったファン掃除はおすすめしません。
スプレーを使わない、ファン掃除についてはこちらで解説しています。
【番外編】プロがやるエアコン掃除とは?

プロはエアコンの分解をし、高圧洗浄機を用いて汚れを根こそぎ落とします。
またしっかり洗い流すので、洗剤が残ってカビを繁殖させることもありません。
加えてカビ防止コーディングで仕上げてもらうこともできるため、カビ予防にも効果的です。
大がかりなエアコン掃除は1年に1~2回プロにお願いしてしまうとよいでしょう。
プロのエアコンの掃除については、こちらに詳細がございます。ご覧ください。
- エアコンクリーニングをプロ(業者)に任せると「こう違う」|「メリット・デメリット」や「流れ」「体験談」等も紹介
- エアコンクリーニングは自分でやれる!「所要時間」「やり方・手順」から「メリット・デメリット」「いつやったらよいのか」等も紹介