
本記事は、エアコンに関するトラブルの中でも、「暖房が効かない」原因とその対処法についてランキング形式で紹介しています。
原因 | 対処法 | |
---|---|---|
1位 | フィルターなどのエアコンの内部が汚れている | 定期的にエアコン内部を掃除する |
2位 | エアコンの設定が間違っている | 適切な設定に変更する |
3位 | 霜取り運転になっている | 霜取り運転が終わるのを待つ |
4位 | 室外機の周りに障害物がある | 障害物をどかす |
5位 | 冷媒ガスが漏れている | 修理・点検を依頼する |
6位 | 冷気が入り込む(コールドドラフト現象) | 冷気を遮断する |
7位 | エアコンが故障している | 修理か買い替えを検討する |
目次
1.エアコンの暖房が効かない原因ランキングと対処法
ここでは、エアコンの暖房が効かない原因をランキング形式で紹介、対処法も解説します。
【原因1位】 フィルターなどのエアコンの内部が汚れている

最も多い原因として挙げられるのが、エアコン内部の汚れに起因する効率低下です。
エアコン内部にあるフィルターやファンが汚れていることで、運転を妨げている場合があります。
原因
フィルターにホコリなどの汚れが溜まって詰まると、室内から取り入れた空気を効率良く循環させられなくなり、エアコンの効きが悪くなる原因となります。
対処法
エアコン内部やフィルター掃除を定期的に行い、汚れが溜まらないようにします。
エアコン内部を掃除する場合、無理に分解すると故障などのリスクがあるため、プロにクリーニングを依頼するのが安心です。
エアコンの「フィルター掃除」についてや、「プロに任せるとどうなるのか」について、それぞれ知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
【原因2位】 エアコンの設定が間違っている

エアコンの暖房が効かない原因の2位は、エアコンの設定が間違っている、というものです。
運転モードなどのリモコン設定を間違うと適温になりにくくなります。
原因
リモコンの操作ミスなどによりエアコン設定が適切になっていないと、「動いているのに暖房の効きが悪い」状態になります。
対処法
リモコンの設定を確認しましょう。その際、確認が必要なのは次の4つの点です。
リモコン設定を確認するポイント
- 運転モード ➡ 「暖房」「冷房」「送風」「ドライ」のどれになっているか
- 風向き ➡ 暖かい空気は上に溜まりやすいため、基本的には下向きが適切
- 設定温度 ➡ 低すぎると必要な暖かさが得られない
- 風量 ➡ 暖まらない場合、風量を大きくする必要がある
【原因3位】 霜取り運転になっている

意外と頻度が高いのが、「エアコンが霜取り運転中だった」というものです。
霜取り運転とは、エアコンの室外機に付いた霜を溶かす運転で、フィン(熱交換器)を暖めている状態を指します。
原因
エアコンの室外機に霜がつくとエアコンの効きが悪くなるため、自動的に霜取り運転が始まります。
霜取り運転中は暖房運転が止まるため、一時的に暖房が効かなくなります。
対処法
霜取り運転が終わるのを待ちましょう。
霜取り運転中かどうか見極めるには、次のポイントをチェックしてください。
霜取り運転中か見極めるポイント
- エアコン本体の運転ランプが点滅している
- 室外機から水蒸気や水が出ている
- 室内機から「シュー」「ポコポコ」といった音がしている
霜取り運転は、おおよそ10分強、長くても1時間程度で終了します。
【原因4位】 室外機の周りに障害物がある

見落としがちなのが、室外機の周りに障害物があるケースです。
エアコンの暖房が効かない場合、室外機の周りに障害物があり、暖房効率が低下しているのかもしれません。
原因
室外機は、空気を取り込んだり、逆に逃がしたりして室温を調整する役割があります。
室外機の周りに空気の取り込みを阻害する物があるとうまく空気を取り込めず、エアコンの効きが悪くなることがあります。
対処法
室外機の周りは、十分なスペースを空けましょう。
最低でも左右10センチ以上、上前面20センチ以上、背面5センチ以上空けるのが一般的です。
また雪が積もって室外機が覆われている場合は、除雪します。
こちらも併せてご覧ください
【原因5位】 冷媒ガスが漏れている

エアコンは、室内機と室外機を繋ぐ配管内に循環する冷媒ガスが室温調節を担っています。
この冷媒ガスが不足すると、エアコンの暖房が効かなくなることがあります。
原因
エアコンの取付工事でのミスや室外機の設置不良、内部配管などの腐食によって、エアコンの冷媒ガスが漏れて、温度調節ができなくなります。
対処法
ガス漏れの原因を突き止め、ガスを再充填する必要があります。
またエアコンを定期的に点検し、ガス漏れをなくすことも大切です。
ただしエアコンのガス漏れには専門的な知識が求められるため、点検や修理は自分で行わず、専門業者に依頼することをおすすめします。
【原因6位】 冷気が入り込む(コールドドラフト現象)

「コールドドラフト現象」とは、気密性の低い室内に冷気が入り込み、エアコンで暖めた空気が上部に、入り込んだ冷気が下部に溜まって、足元が暖まらない現象です。
エアコンの暖房が効かない原因として、この「コールドドラフト現象」が原因かもしれません。
原因
エアコン自体に問題はなく暖かい空気を送り出しているのに、ドアのすき間や窓から暖かい空気が逃げ、冷気が入り込むために室温が上がらなくなるものです。
対処法
冷気が入り込む場所を突き止め、すき間テープなどを使ってふさぎます。
また窓からも室内の熱が逃げやすいため、断熱シートや断熱カーテンを使って対策するのが効果的です。
【原因7位】 エアコンが故障している

エアコンの暖房が効かない原因の7位は、エアコンの故障によるものです。
原因
1~6位までの原因に当てはまらない場合、エアコンの故障が原因と考えられます。
対処法
早めに修理を依頼するか、買い替えを検討したほうがよいでしょう。
2.暖房効率を上げる工夫5選
暖房効率を上げるためには、ちょっとした工夫も有効です。
ここでは暖房効率を上げる5つの方法を紹介します。

2-1.定期的にエアコン内部を掃除する
エアコンのフィルターを掃除するなど、内部を定期的に掃除すると暖房効率が高いまま維持できます。
汚れがなくなることでフィルターの目詰まりが解消され、空気を取り込みやすくなるためです。
また、定期的に内部を確認することで、異常にも早く気付けるメリットもあります。
「エアコンクリーニング(掃除)のやり方」や「エアコンの日常的なお手入れ」について、知りたい方は以下の記事もご覧ください。
2-2.サーキュレーターで空気を循環させる
エアコンから吹き出す暖まった空気は部屋の上部に留まりやすいため、サーキュレーターを使って空気を循環させます。
空気の流れを作ると、冷えを感じがちな足元にも暖かい空気がいきわたるようになります。
2-3.窓の断熱対策をする
室内の熱は多くが窓から逃げていきます。
そのため、窓に断熱対策を施すことで、エアコンの暖房効率を上げられます。
具体的には、断熱フィルムを貼る、厚手のカーテンをかけるなどです。窓辺で風を感じるようなら、サンの隙間を塞ぎます。
2-4.加湿器などで湿度を上げる
湿度は体感温度に影響します。
冬の乾いた空気は寒さを増長させるため、適度な加湿をすることで体感温度を高めます。
直接的な暖房効率アップ対策ではないものの、設定温度を上げなくても適温だと感じやすくなるでしょう。
2-5.定期的に「プロのエアコンクリーニング」を活用する
プロのエアコンクリーニングはエアコンを徹底的に洗浄するため、空気が取り込みやすくなり暖房効率がアップします。
プロの手によるエアコンクリーニングは日常のお手入れでは手が届きにくいフィン(熱交換器)やファンも専用洗剤噴霧で徹底的に洗浄します。
稼働を妨げる汚れや詰まりがなくなり、暖房効率アップとエアコンの故障リスク軽減が期待できます。
また、プロに任せれば手間がかからず、自分でやるより故障の心配もないので安心です。
「プロにエアコンクリーニングを任せるとどうなるのか」について、詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。