エアコンに「完全分解洗浄」は必要か?|分解洗浄との違いやメリット・デメリットを解説

本記事では、エアコンクリーニングを検討している方向けに、エアコンクリーニングで「完全分解洗浄」は必要なのか?やるべきなのか?そもそもはどういったものなのか?について、分解洗浄と比較しながら解説します。

本記事で分かる内容は、以下の通りです。

<エアコンの完全分解洗浄とは?>
  • ドレンパンや送風ファンなど内部のパーツまで分解して行うクリーニングです。
  • 壁からエアコンを外したり、持ち帰りで洗浄したりするケースもあります。
<完全分解洗浄は必要?>

エアコンを数年使用しており、普段から掃除ができていない場合はおすすめです!

1.エアコンの完全分解洗浄とは?

完全分解線上で取り外すもの

エアコンの完全分解洗浄とは、カバーやフィルターだけでなく、内部のドレンパンや送風ファンまで取り外して行うクリーニングです。「オーバーホール洗浄」と呼ぶ場合もあります。

分解洗浄との違いは以下の通りです。

【完全分解洗浄と分解洗浄 比較表】
完全分解洗浄 分解洗浄
取り外す
パーツ
カバー・フィルター・ドレンパン・送風ファン。
フィン(熱交換器)も外す場合あり
カバー・フィルター
費用相場 20,000円~
25,000円
8,000円~
15,000円
壁から外すか 外す場合もある 外さない
所要時間 3時間~数日 1~2時間

一般的なエアコンクリーニングサービスは分解洗浄を指すケースが多く、比較的短時間かつリーズナブルな費用で依頼できます。
洗浄時に高圧洗浄機を使うので、自分で掃除するよりは効果があるものの、部品のすき間に細かい汚れが残ってしまう可能性があります。

一方で、完全分解洗浄は原則としてすべての部品を分解して洗浄するため、分解洗浄に比べて洗浄効果は高いです。

2.完全分解洗浄のメリット・デメリット

完全分解洗浄は徹底的に洗浄できることから、分解洗浄よりもエアコンをきれいにできますが、完全分解洗浄特有のデメリットも存在します。

メリット デメリット
  • 分解洗浄よりも汚れを落とせる
  • 次の掃除までの期間を長く持てる
  • 分解洗浄よりも時間と費用がかかる
  • 持ち帰り作業の場合、数日間エアコンが使えない

完全分解洗浄のメリット

完全分解洗浄のメリットは、分解洗浄では落とし切れない汚れまできれいにできる点です。

エアコンを使っていると、フィルター以外の部品にもカビやホコリが溜まっていきます。
カビは少しでも残っているとすぐに繁殖してしまうため、洗い残しがあるとエアコン内部にまたカビが生えてきます。

完全分解洗浄では、業者によっては各部品を漬け置きで洗浄するため、洗い残しがなく徹底的な洗浄が可能です。

クリーニング効果が長持ちするため、次のエアコンクリーニングまでの期間を長く持てるようになります。

完全分解洗浄のデメリット

完全分解洗浄のデメリットは、分解洗浄に比べて時間と費用がかかる点です。

完全分解洗浄では、取り外す部品や洗浄する部位が多いため、所用時間は長くなります
目安の作業時間は3時間から、持ち帰りの場合は数日かかるケースもあります。
1日で終わる場合でも作業中は遠出ができず、サクッとクリーニングをしたい人には向いていません。

また分解洗浄よりもクリーニング内容が手厚いので、費用も高くなります

3.完全分解洗浄と分解洗浄どっちがおすすめ?

完全分解洗浄と分解洗浄、それぞれに向いている人の特徴は以下の通りです。

エアコンを数年以上使っており、まだ完全分解洗浄をしたことがなければ、ほとんどの場合で内部に汚れが溜まっているため、完全分解洗浄をおすすめします。

また通常のクリーニングでは臭いが取れなかった場合、エアコン内部の落としきれなかった汚れが原因の可能性があり、完全分解洗浄をすると解消される見込みがあります。

普段からこまめにエアコンを掃除している人や、時間や費用をあまりかけずにきれいにしたい人には、分解洗浄で十分でしょう。

4.完全分解洗浄をする際の注意点

完全分解洗浄を検討する際は、以下の点に注意しましょう。

  • 夏場や冬場の依頼は避ける
  • 自分ではやらない

夏場や冬場の依頼は避ける

完全分解洗浄中はエアコンを長時間使えないため、夏や冬に依頼すると室内の温度管理が難しくなります。
特に持ち帰りで洗浄を行う場合、数日間エアコンなしで生活しなければなりません。

また6~8月や11~12月はエアコンクリーニングの依頼が集中するため、予約も取りにくく費用も高くなる傾向にあります。
完全分解洗浄はエアコンを使わない時期に依頼しましょう。

自分ではやらない

完全分解洗浄ではデリケートな部品を取り扱うため、自分で行うのは避けた方がよいでしょう。

エアコンの分解と洗浄、組み立てには専門知識が必要とされ、素人がむやみに行うと故障の恐れがあります。結果として修理費用が高くつく可能性もあるため、プロに任せましょう。

なお自分でも掃除できる部位は、以下の通りです。

<自分で掃除できる部位>
  • フィルター
  • 吹き出し口
  • 本体カバー

このほか、結露やカビを防ぐために使用後20~30分ほど送風運転をして内部を乾燥させるのも、エアコンをきれいに保つポイントです。

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